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Series 8000-更新修繕における変化
未修繕編成
東武顔と呼ばれ、更新工事も未施工で登場時の姿を保っている原型の未修繕編成です。
表示機指令器のタッチパネル化が実施され、行先表示がLEDに変更されましたが、それ以外はほとんどいじられていません。
車内は濃いらくだ色の化粧板が採用されており、比較的暗めのイメージを受けます。
現在は更新工事が進み、残りも数えるほどになってしまいました。現在残っているのは製造段階でも最終グループの編成で、これらの残っている編成も順次更新を受ける予定で、将来的にはこの未更新車は全滅する予定となっています。

△未更新車・初期修繕車の運転台
初期更新編成(昭和62年)
 初期編成の登場から約20年経過した8000系は、車両の延命も含め、昭和61年から更新工事を開始しました。
第1陣として更新された編成は、前面形状を変更せず東武顔を継承した形で更新が実施されました。
ただし、更新に手間が掛かることやコスト面の問題でほんの1年間に数十両の更新を行った後に更新内容を更新顔-幕修繕に移行したため、初期修繕編成自体は少数派となっています。初期編成と言うこともあり、今後の動向が気になります。
・更新工事内容
・運転台下の通風孔撤去 ・助手席側にワイパー取り付け
・前面幕装置を自動化 側面に自動行先表示幕装置設置
・非常通報装置の交換(紐引き式→ボタン式)
-準備中-
未修繕編成 初期修繕編成
・マーカーランプ撤去(台座ごと)
未修繕編成 初期修繕編成
他にも以下のような工事が実施されています。

・外板の張替え、交換、補修
・床材、内装などの更新(10000系ベースのクリーム色に)
・ドア開閉表示灯の換装(電球→LED)
・高圧電気回路の交換
更新顔-幕修繕編成(昭和63年〜平成7年)
 昭和62年以降に更新された編成からはこの更新メニューが行われています。
顔の形状が6050系のようなブラックフェイスに変更され、さらにスカートが設置されたのでかなり印象が変わりました。
この更新メニューで更新された編成は多数存在し、長期間このメニューで更新が行われたので更新年度ごとに差異が生じています。基本的には初期修繕と同一メニューで更新されていますが、以下の点が追加されています。
・更新工事内容
・前面のブラックフェイス化 ・前照灯形状変更
・運転台パネルを10030系と同等のものに交換 ・スカートの設置
・昭和63年度更新車から
・運転台後部の仕切り窓の閉鎖
左:昭和63年度更新車(8102F)、右:平成4年度更新車(8138)
・平成元年度更新車から
・座席の蹴りこみ板の形状を10000系と同等のものに変更
左:昭和62年度更新車(8112F)、右:平成12年度更新車(8171F)
・平成7年度更新車から
・通風器撤去
左:平成6年度更新車(8148F) 右:平成10年度更新車(8166F)
他にも以下のような工事が実施されています。

・スイッチ類のボックス化
・蛍光灯増設とこれに伴う予備灯の撤去、蛍光灯との共通化(平成2年度更新車から)
・空調グリルの変更(平成2年度更新車から)
・尾灯LED化(平成4年度更新車から)
LED更新車(平成8年〜平成13年)
 平成9年以降の更新車については30000系と共通仕様にするため、従来の幕更新車の更新メニューの他にさらにメニューを追加して更新されています。

なお、このメニューに変更されてすぐの平成8年度に更新された8158Fと8553F、8556F、8557Fはライトケースが角ばった形状のものが取り付けられていましたが、現在は他の編成のものと同様のものに交換されています。
また、平成8年〜10年の更新編成の上り方先頭車には16芯ジャンパ栓用の栓受けが設置されており、一時期栓自体も付いていましたが、現在は台座のみ残っています。また、平成11年以降の更新編成は台座そのものが取り付けられていません。

平成12年更新の8559Fからは転落防止幌が設置されています。
・更新工事内容
・前照灯を高輝度HIDに変更 ・転落防止幌の設置(平成12年度以降)
・行先表示機をLEDに変更
平成7年度更新車まででは行先表示機が幕式です。 平成8年度以降の更新車は行先表示機がLED式です。
-
・車椅子スペース設置(M8200、Mc8500、M8800が対象) -
・平成7年度更新車から
・屋上の通風器撤去が行われました
左:平成6年度更新車(8148F) 右:平成10年度更新車(8166F)
・平成11年度更新車から
・16芯ジャンパ栓受け撤去(平成8年度更新車から設置したものの未使用のため撤去)
左:平成9年度更新車(8164F) 右:平成12年度更新車(8171F)
他にも以下のような工事が実施されています。

・ワイパーの電動化
・表示機指令器のタッチパネル化(以下全車両に普及)
・列車指令アンテナのL字型化(以下全車両に普及)
・空調装置のマイコン化(平成13年度以降)
ワンマン更新車(平成13年〜平成16年)
 平成13年度以降の更新車(正確には8568Fから後の2連)はLED更新車のメニューにさらに設備を追加し、ワンマン運転用の機器が搭載されました。これは小泉線(大田〜東小泉)と大師線のワンマン化に向けて2連を対象に行われたものです。

 また、東上線の末端区間のワンマン改造によって、平成13年度に81109F〜81112F(81110F以外)がLED更新の上にワンマン対応の工事を後から追加工事されました。この編成についてもこのメニューで更新されています。
・更新工事内容
・ワンマン対応工事実施
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・車外スピーカ設置
・・非常通報装置の取り付け(乗務員室背後部分) ・貫通扉へのワイパー取り付け準備工事
(ワイパー台座を設置)
・空調設備のマイコン化
・ワンマン機器関連でデッドマン装置
※1、自動放送装置設置、非常力行装置※2開戸錠装置※3なども追設

※1 デッドマン装置:運転士の非常事態の際に列車が緊急停車できる装置で、マスコン下に設置されており、マスコンオフの際に足元のペダルから足が離れると自動的に非常ブレーキのかかるシステム
※2 非常力行装置:機器(主にCPやMG)故障時の加速不良を解決する装置

※3:開戸錠装置:ワンマン運転の際に編成の片方の乗務員室が無人となるため、どちらかの乗務員室に乗務員が入ると反対側の乗務員室にも鍵を掛けられる装置。
乗務員室内のドアスイッチ下に設置
バリアフリー対策更新車(通称スーパー8000系)・800系、850系

△車内 スターションポールや窓が締め切られている様子が見て取れる。
平成15年以降(81113F以降)に更新された編成はバリアフリー法に伴い、ワンマン更新車を基にバリアフリー更新車のメニューへと移行しました。
平成18年以降に更新される編成についても全車両このメニューで更新されています。
また、東上線に所属する81120Fのみ50000系に類似した床下となっています。
館林・太田地区で活躍する800系、850系や宇都宮線用のワンマン対応編成、LED更新からの改造編成である81108F、8183Fの分割工事などもこのメニューで工事が行われます。
・追加更新工事内容
・側面窓の締め切り ・ヒストグラムデザインのプレート設置
・鴨居部への車内LED装置の設置(千鳥配置)
表示内容は30000系と同じように流れます。
(次は 西新井 → つぎは ニシアライ → Next Nishiarai のような
漢字、カタカナ、英字の順)
広告にモザイクをかけさせていただきました
・座席にスターションポール設置(3-4で仕切)
車輌概要
使用路線 鬼怒川線を除く全線
(臨時含む)
配置検修区 南栗橋、森林公園、七光台検修区
所属編成数 2連:70本
3連:10本
4連:40本
6連:46本
8連:0本
計-両(更新作業終了まで未定)
製造車両数:712両
製造業社名 アルナ工機(ナニワ工機)、東急車輛、富士重工、
日本車輌、汽車会社
制御方式 抵抗バーニア制御
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